MISIA: 国際生物多様性の日に向けたメッセージ
2014.05.22
5月22日は、国際社会が定める生物多様性の日。
今年の生物多様性の日の国際テーマは「島の生物多様性」です。
わたしたちが暮らす日本という国は、実に6852もの島から成り立つ、「島国」です。四方を海に囲まれ南北に長く、北の島では流氷が、南の島ではサンゴ礁を見ることができる、生物多様性豊かな「島国」でもあります。各地域では独自の植生があり、日本の文化にも影響を与えてきました。
また、世界の海水魚の約25%にあたる約3700種(日本の固有種は約1900種)が暮らす海域は、私たちが世界に誇れる、豊かな海の生物多様性です。
私が幼いとき暮らした長崎県の対馬も島でした。絶滅危惧種に指定されているツシマヤマネコや、30数頭しか現在ではいない対州馬、対馬にのみ自生するオウゴンオニユリなど、固有の動植物と豊かな生物多様性に触れることができる島です。
また対馬では、日本で見ることのできる野鳥の実に8割を見ることができます。その多くが海を越え、国境を越えてわたってくる渡り鳥です。このことからも、生物多様性は世界中で繋がりあっていることが分かります。
しかし現在、生物多様性が失われ、自然が傷ついています。鮭が川を上らなくなる川。健康的な森が失われ、里山が放置され藪になってしまうとの話も、各地で耳にします。このことは、私たち人間も同時に傷ついて行くことを意味していると思います。
わたしたちの生活は、森、海、川と密接につながっているからです。
生物多様性の日をきっかけに、わたしたちを取り巻く文化や生活、そして自然とのつながりを考えてみませんか。
わたしたちは、生物多様性の中に生きています。
2014年5月22日
MISIA