【MDG7】**スタッフブログ** ザンビア発竹製自転車
2012.07.05
この竹でできたオシャレな自転車、ご存知ですか?
アフリカ南部に位置するザンビア共和国のZAMBIKES(ザンバイクス)という会社により生まれたバンブーバイクです。
ザンビアは、ナイアガラの滝や南米のイグアスの滝と共に世界三大瀑布、「ヴィクトリアの滝」があることで知られています。また、2010年に発表された世界平和度指数ランキングでは149か国中51位となり、「アフリカでもっとも平和な国」、とも言われています。
アフリカ発のソーシャルベンチャー
ZAMBIKESは、地元の人々を雇い入れて、生活に必要な移動・運搬の手段である自転車を生産・販売することで、「人々の生活を変える」ことを目的に設立された、ソーシャルベンチャー企業。
ザンバイクスの主な製品は、スチール製の黄色い自転車。頑丈なオフロード用自転車と、水や農作物等の大きな荷物の運搬を目的としたカーゴ付自転車、そして病人や妊産婦等を安全に病院に搬送するための救急用自転車「ザンビュランス」などを販売しています。
2009年に供給された750台の救急自転車によって、2010年には5万人の命が救われたと言われています。さらに、50%という高い失業率を改善するべく、今までに100人以上の雇用を生み出すなど、ザンビアの人々の生活改善に大きく貢献してきました。
そんなザンバイクスが、こうした活動を継続的に行い、現地での雇用を拡大するために、世界中で販売できる高品質な自転車として開発、販売しているのがこのバンブーバイクなのです。
竹でできた自転車
竹の自転車なんて、割れそうだし曲がりそうだし、どうなんだろうとはじめは思ったのですが、実はその軽さや頑丈さから、金属にも変わる自転車の理想的なフレーム素材としてトライアスロンなどのプロ競技にも採用されています。さらに竹特有の「しなり」が振動を吸収してくれるのおかげで、長距離を走っても疲れにくい、という特徴もあるのだそうです。
さらに竹という自然素材を用いた高いクオリティの自転車製造には、多大な労力が必要とされ、多くの雇用が生まれます。1台のザンバイクを購入することで、5人の雇用につながるのだとか。
そして何よりこのデザイン性の高さが、海外で大きな話題を集めている理由の1つでもあります。
自転車製造が作る未来
ザンビアでは公共交通が十便に整備されていないため、学校へ通うにも、水を汲むにも、そして命を救うにも、「距離」が大きな障害となっています。
その「距離」の問題を改善する手段としての自転車が、環境への負荷の小さいサスティナブルな竹素材でできており、ザンビアに新たな雇用を生み出し、ザンビアの人々の生活の改善にもつながる…多方面からザンビアの課題にリーチできる素敵な取り組みです。
日本でも、オンラインショップや原宿の自転車専門店「F.I.G bike原宿店」で取り扱っているようです。ぜひチェックしてみてくださいね。
文責:立花香澄