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【MDG7】**スタッフブログ** COP10の成果はいかに...

生物の多様性をどう守っていくかがテーマの国連会議「COP11」が、先週8日にインドで開幕しました。MISIAが名誉大使を務めた2年前のCOP10での成果を踏まえて、本日19日までの会期中、「生物の多様性を保全しつつ、持続的に利用していくために必要な資金の確保」を主要なテーマとして議論が交わされました。

 

議長国の日本ですら…

2010年に名古屋で行われたCOP10では、2020年までに少なくとも陸地の17%、海の10%を保全することなどを目指す「愛知ターゲット」や、遺伝資源と呼ばれる動植物や微生物などから、医薬品や食品を開発して得られた利益を、利用国とその資源を提供した国に配分するための国際的なルールを定めた「名古屋議定書」が採択されました。

こうした目標数値が全世界で共有されたことには本当に大きな意義がありました。

しかしCOP11が終了した現在も、名古屋議定書の発効のめどは立っていない、という状況にあります。国際会議で「採択」されただけでは、各国が行動に移す確約が取れていない状態です。名古屋議定書が効力を持つためには、50カ国が批准し「発効」される必要があるのです。批准とは、国際会議で決められたことを各国が自国へ持ち帰り、国内で検討の上、正式に参加を表明することです。

採択から2年になる現在においても、批准国はガボン、ヨルダン、ルワンダ、セーシェル、メキシコ、ラオスのたった6カ国にとどまっています。途上国では主に資金不足などを理由に取り組みが進まず、先進国を含めた国々では、各国ごとに達成に向けて動き出すために必要となる国内法の整備が滞っています。議長国であった日本ですら、なんと先月、有識者による検討会を始めたばかり。

 

できることから

そんな中、世界中では多くの野生生物が生存を脅かされ、絶滅の危機に瀕しています…。

とは言え、インドでの国連会議、だなんて、ただでさえ分かりにくい「生物多様性」がどんどん取っ付きにくく感じます。私たちができることなんて何もないように感じてしまうかもしれません。

そんな壁を取っ払おうと行われている国内での取り組みもあります。

 

例えば10月27日に行われる「ヨコハマbデイ2012」。

「しあわせを感じるとき」を老若男女問わず楽しめるワークショップや、団体の活動現場を中継でつなぐ面白い試みのトークショーなどを通して、「生物多様性」について考えることのできるコンテンツが盛りだくさんの内容になっています。まずは身近にできることから始めてみませんか。ぜひ遊びに行ってみてくださいね。

 


 

文責:立花香澄