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MDGs blog

【MDG3】**スタッフブログ**アフリカ最年少の議員になった少女

前回に引き続き、今回ブログも大妻女子大学3年生の宮本さんに執筆いただきました。大学生ならではの視点で書いてくれていますので、ぜひご一読ください。


 

「19歳の少女が議員になった」

これは日本の話ではありません。

日本の19歳といえば、ほとんどが大学や専門学校に通っていると思います。中には19歳で働いている人もいますが、19歳の議員はいないでしょう。

 

アフリカ最年少の議員誕生

アフリカ最年少で議員になり、政治を動かしていく立場になった女性がいます。

彼女の名前はプロスコヴィア・アレンゴット・オロマイト。彼女はウガンダのウスク選挙区にて、11,059票を獲得し当選しました。これは他の候補者の2倍以上の獲得票です。

市民からはアレンゴット議員の当選は、「若い世代が新しい時代を作っていく時が到来した。アフリカでは変化が始まろうとしている。」という喜びの声がある一方、その若さによる経験不足などから、議員としての役割を果たせるのかという不安の声もあります。

しかし、19歳の女性の議員が誕生したことは、アフリカにとって目に見えた大きな変化であると思います。

彼女の地元のウスク地区は、不衛生な水、電力の不足、道路整備の遅れなどの、解決すべき様々な問題があります。地元市民にとって彼女の存在は大きく、地域の代表として活躍することが期待されています。

 

ウガンダと日本

みなさんは、女性議員の割合は、ウガンダと日本のどちらが高いと思いますか?

実は日本よりウガンダの方が高いのです。

列国議会同盟(IPU)が発表した、各国議会に女性議員が占める比率の最新ランキングでは、190カ国中、ウガンダは35%で21位、日本は11%で109位なのです。ウガンダと日本でこんなにも差があるとは驚きです。そして一位は、同じアフリカ大陸のルワンダで、比率は56%です。

では、なぜウガンダは日本よりも女性議員が多いのでしょうか。ウガンダは、1995年の憲法によって、56の州に各1名の女性議員枠が設けられたことで、女性議員の割合は高くなりました。これをクォータ制といいます。1位のルワンダもクォータ制を導入していますが、日本はこのような制度は取り入れられていません。

日本の女性議員が少ないこの現状は、日本にとって大きな課題であると思います。

 

そしてもう一つ、ウガンダと日本での違いがあります。それは成人年齢です。

日本の成人年齢が20歳なのに対し、ウガンダは18歳です。選挙権もこれと同様です。議員になれるのは、ウガンダは同じく18歳、日本では25歳(衆議院)です。多くの国は18歳が成人ですが、日本は20歳で、世界的に見ると遅い気がします。しかし日本でも今、成人年齢を引き下げる議論がなされています。

 

若者が世界を変える

若い世代が国を変えていくことは、アフリカに限らず、日本にも今、求められることだと思います。若者が責任を持ち、社会の一員になり、国を元気にしていく。世代が変わっても受け継がれていくことが大切です。

私自身大学3年という立場なので、これから就職活動が始まります。社会の一員になる責任を持たなければなりません。私は去年、成人を迎えたので、選挙権を持ったばかりですが、アレンゴット議員は19歳にして議員になったことを考えると、「すごい!」という気持ちになるのと同時に、日本の若者も負けていられないと思いました。また、同じ女性であることも、刺激を受けました。アレンゴット議員の当選は、若者、そして女性も社会の一員であり、可能性を広げていけるのだと示されたと思います。

 


 文責:大妻女子大学3年 宮本奈央美