mudef - Music Design Foundation -

MDGs blog

【MDG7】**スタッフブログ** 韓国、アフリカ市場へ

今回のブログは大妻女子大学3年生の望月さんが書いてくれました。マラリアを保有する蚊を撃退するエアコンが発売されたことを題材に、アフリカ地域への企業進出について取り上げてくれました。ぜひご一読ください。


 

エアコンで蚊よけ?

2012年11月29日に、韓国の電機メーカーLGが蚊よけ機能つきエアコンを発売しました。マラリアが流行するアフリカ地域を対象に開発された製品です。

同製品は、マラリア病原体を保有する、メスの蚊に効果がある超音波を利用しているそうです。殺虫効果試験では、24時間以内に64%のメスの蚊を殺虫できたという結果がでています。

ここで私が疑問に思ったのが、エアコンをアフリカ市場に絞って発売して、需要があるのかということです。

 

成長するアフリカ市場

アフリカというと貧困に苦しんでいる、ステレオタイプなイメージがありますが、決して全体がそうではありません。実は、アフリカは近年、飛躍的な経済成長が見られてます。原油や天然ガス、いわゆるレアメタルと呼ばれる鉱物資源が豊富にあるアフリカでは、それらの資源価格が2000年代から高騰したことがきっかけに大きな経済成長を遂げてきました。2002年から2011年にかけて、アフリカ全体での経済成長は実に先進国3.5倍となる5.8%になります。

このような資源輸出で得た資金は、インフラの整備、金融業、サービス業などの産業にも充てられています。それにより、企業の雇用も増え、高所得者と低所得者の二極に別れていた人口構成も変化し、中間層の増加が大きな経済成長に繋がっています。

消費の担い手である中間層が今後アフリカで増加することを見込んだ韓国が、アフリカ市場への進出を積極的に行ったことが見えてきます。

 

ビジネス投資だけではありません。韓国政府が2006年から2年に1度開催している、アフリカ諸国との国際会議が10月15日にソウルで行われた際にも、韓国が得意とする情報通信やインフラ設備など、総額400億円の支援を行うことが合意されています。

日本でも、アフリカ市場へ進出している企業はありますが、まだまだ少ないのが現状です。韓国のように、国を挙げて得意分野を活かし、将来を考えビジネスを通じて援助を行う方法は、お互いに大きなメリットがあります。日本も今後のアフリカ市場に目を向けていくべきであると思います。


 

文責:大妻女子大学3年 望月鹿乃子