mudef - Music Design Foundation -

MDGs blog

【MDG2】**スタッフブログ** チョコレートと児童労働

バレンタインデーの今日は、チョコレートにまつわるブログを。チョコレートが私たちの手元に届くまでに何が起こっているのか、大妻女子大学の栗原さんが調べてくれました。


 

クリスマス、お正月、次にやってくるのはバレンタインですね。色々なお店でバレンタイン関連の商品を目にするようになりました。日本では、欧米と違って、女性が好きな人にチョコレートをあげるのが主流です。また、友達同士でチョコレートを交換する友チョコも人気ですよね。

ところでみなさんは、チョコレートがどのようにして作られているのか知っていますか?

 

バレンタイン一揆

私は先日「バレンタイン一揆」という映画を観ました。その映画で、私たちと同年代の日本の女の子たちが、チョコレートの原料であるカカオ豆の原産地として有名な、アフリカのガーナで、どのようカカオが作られているのかを知り、そこで起きている問題に向き合い、葛藤し、日本で「バレンタイン一揆」というイベントを起こすまでドキュメンタリー映画です。「バレンタイン一揆」とは、バレンタインの日にフェアトレードチョコ(フェアトレードについては以前に学生ボランティアの望月さんが記事を書いています)の購入を呼びかけ、集まった人たちみんなで買いに行く、というもの。同年代の女の子が自分たちで考え、問題に対して行動していく姿にとても刺激を受けました。

 

働く子どもたち

そして、この映画で取り上げられているのが、児童労働の問題です。世界労働機構のデータによると、現在、世界には7人に1人の子どもたちが児童労働に従事させられています(2010年5月現在)。

「児童労働」とは、「子どもの成長にとって害のある労働」のこと。国際条約では、15歳未満(途上国は14歳未満)の労働と、18歳未満の危険有害労働と定義されています。

映画で出できたガーナが位置する西アフリカでは、カカオ農園で働く64%が14歳以下の子どもです。そこで働く子どもたちは、カカオ農園で重いカカオの実を運ばされたり、農薬やナタを使ったりと、身体への負担の大きく危険を伴う労働をしています。もちろん、こうした状況下では学校へ行くこともできません。また、カカオ農園で働く多くの子どもは、労働力として他の地域から人身売買されて農園に来ることもあります。

 

チョコ消費大国、日本

価格の安いガーナ産のチョコレートは日本でも多く輸入されています。日本はチョコレートの消費が世界第6位。

日本に居るといつでも、どこでも、安くチョコレートを手に入れることができます。その時に、少しチョコレートについて考えてみたり、フェアトレードのチョコレートを選んでみたりすることが私たちにはできます。バレンタインというイベントはチョコレートについて少し考える良いきっかけなのかもしれませんね。

choco.jpg


文責:大妻女子大学3年 栗原亜実