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【MDG1】**スタッフブログ** 携帯電話と農業

先日農家さんにお邪魔した際に、50代から60代の方が携帯電話を駆使して、メールをやり取りして1日の売り上げの速報をチェックしたり、専用のサイトで明日どこに出荷するかを検討しているのをみて、びっくりしました。すごい時代になったなぁと思ったのですが、実は途上国でも、携帯電話の普及により農業に大きな変化が起きているそうです。

 

アフリカで広がる携帯電話

アフリカでは、近年急激に携帯電話の普及が進んでおり、2010年には普及率が5割を超えました。ほとんどが音声サービスのみのプリペイド式の携帯は、過去5年間の携帯電話の契約者増加率が毎年約20%という、大幅な成長を続けています。

例えばウガンダでは、携帯電話の電波が届く地域の率が2003年の4割から、2005年には9割に拡大しまし。そのことによってバナナの買い取り価格が上昇したという調査結果があるそうです。

 

携帯電話がもたらす影響

携帯電話が普及して大きく変わったのは、携帯電話で情報を得られるようになったことで、今までは情報がないために買い手の言い値で売らざるを得なかったところが、きちんと市場の価格を把握したうえで取引ができるようになったことです。このことにより、都市部から離れた地方に住む規模の小さい農家で収入があがったそうです。

また買い手側も、連絡手段がないために、遠方へ買い付けに行くと、荷台がいっぱいになるのを待っていたので鮮度が落ち売値も落ちてしまう問題がありました。携帯電話で連絡が取りあえるようになったことで、地域を回る効率も上がり、待ち時間が節約されることでコストの削減にもつながっているようです。

 

村に1 台でも携帯電話があれば、こうした流れにのって成長できる可能性がある、ということは大きな希望となるのではないでしょうか。地域格差が少なくなることで、地方の農家さんの底上げにもつながります。まだまだこれから広がっていく可能性のある分野だなと感じました。

 


 

文責:立花香澄