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【MDG8】**スタッフブログ** 人気上昇中!観光立国 南アフリカ

みなさん、お花見には行かれましたか?今年は平年よりも早い開花で、3月下旬には既に葉桜になっていました。私は就職活動などで3月があっという間に過ぎてしまい、満開の桜をゆっくりと見る余裕がありませんでした。

 

日本の春、といえば桜ですが、実は南アフリカの春にも、アフリカの桜と呼ばれる「ジャカランダ」が満開になるのをご存じですか?南アフリカの首都、プレトリアには約7万本が植えられており、「ジャカランダシティ」とも呼ばれているそうです。南アフリカの春は、8月初旬から10月にかけて。ジャカランダは10月に見頃を迎えます。色は日本の桜と比べると、やや紫です。

日本の旅行会社でも、10月頃になるとジャカランダを見に行くプランを組み込んだツアーが企画されています。

 

過去最多の渡航者数

南アフリカ観光局によると、2012年の11月は日本からの渡航者数が過去最多の2,848人を記録しました。前年同月比で35.4%の増加です。日本人の渡航者数が増加しているだけではありません。2012年1月から11月の全世界から南アフリカに訪れた累計は、8,316,594人。前年同期比で10.5%も増加しています(南アフリカ観光局より)。ちなみに、2012年1月から11月の日本に訪れた観光客は5,495,998人でした(日本政府観光局より)。

一方で南アフリカは最も殺人の発生件数が多く、年間で約1万人以上が殺されている国でもあります。殺人の主な理由は強盗です。高い失業率、貧富の差が大きいこと、銃器の所持が可能となっていること、働き口がないというこれらのことが要因とされており、首都のプレトリアや、ヨハネスブルクも、危険な地域と認識している人も多いかと思います。では、危険とされている場所になぜ、多く人が集まるのでしょうか。

 

なぜ、南アフリカに?

大きなきっかけとなったのは、まだ記憶に新しい、2010年に南アフリカで開催されたFIFAワールドカップ。実際始まるまで、南アフリカでの開催が本当に可能であるのか、世界中で懸念されていました。そのような意味でも大注目されていた2010年ワールドカップは、いざ大会が開催されると、連日のテレビ中継で、ブブゼラを陽気に吹いて大盛り上がりの現地が羨ましくなる映像ばかりでした。そして大会中大きな事件も起こることなく、大成功に終わりました。

ワールドカップを開催したことにより、南アフリカはメディアでの露出が増加し、殺人ばかり起きる怖い国、という印象から180度変化したように、私自身も感じています。実際に、ワールドカップを行うにあたって、南アフリカ政府は警備員を増員し万全な態勢を整えていました。観光客が多く訪れるようになったことには、治安の改善やワールドカップの与えた印象が大きく影響しています。

そしてなんといっても、多様な民族や文化、豊富な自然が人々を魅了しているのだと思います。冒頭に記述した、ジャカランダも含め、南アフリカは世界の植物園と呼ばれるほど、多くの種類の植物、珍しい植物の宝庫でもあるのです。そんな自然が豊富な国でありながら、都会な要素も持ち合わせており、インフラ設備も整っています。

 

観光客の増加による期待

前述したように、ワールドカップで多くの観光客が訪れた際には、多くの人員が必要とされました。このまま南アフリカに観光客が増加し観光立国となれば、雇用の創出に繋がります。観光に力を入れ、雇用が生まれれば犯罪に繋がる原因が解消されるきっかけになります。さらに、観光収入による経済成長も期待できます。

国内の特徴を活かし、観光立国となることで、雇用を創出し、より人々が訪れやすく犯罪が減少していくことが望ましいです。

 


文責:大妻女子大学4年 望月鹿乃子