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MDGs blog

【MDG7】**スタッフブログ** ワインにグリーンラベル

みなさんは日頃ワインを飲みますか?

日本での酒消費量は約850万kℓで成人1人あたりの年間消費量は81.8ℓにもなるようです(国税庁 酒のしおりホームページ)。その中でワインが占める割合は3.08%で、人口1人当たりの量に換算すると2.09ℓなのだそうです(メルシャンホームページ)。私はワインが好きでよく飲むので、意外と飲まれていないことに驚きました。

 

南アフリカのワイン

ワインの生産地というと日本ではイタリア、フランス、スペイン、アメリカなどが有名ですが、実は南アフリカ共和国も生産量が世界第8位ということをご存じでしたか?南アフリカのワインは、高品質でリーズナブルなワインとして近年欧米で高い評価を受けており、生産量や輸出量が飛躍的に伸びています。もともとワインの原料となるブドウの栽培に適した気候であるのはもちろん、約350年前からワインを造り続けてきたという歴史を持つ国でもあります。

高品質で低価格、世界から注目されている南アフリカのワインですが、他国と大きく違う点があります。

それは、ワインの生産過程で地球に優しい技術が利用されている製品に対し、「グリーンラベル」(サスティナビリティ・シール)認定を貼るシステムをスタートさせたことです。このシステムは南アフリカが初めて取り入れたものです。南アフリカ農務大臣によって任命された、ワイン&スピリット委員会がラベルを貼ることを認定します。

 

ワインと環境

活動の背景として、南アフリカでは、世界一花や植物の多い地域ケープタウン地域を始め、豊かな生態系が存在することから、国全体で環境保全に取り組んでいるという点が挙げられます。このラベルは2010年から生産された南アフリカワインで、品質に加えサスティナビリティ(持続可能性)に配慮したものに貼られます。品質基準は、ブドウがボトルに記載されている地域で100%収穫されていることや、南アフリカで瓶詰めされたワインであることです。サスティナビリティとは、思いやりのある生産方法を保証するものでワイン生産者はいくつかの条件を満たさなければ、ラベルを使用することができません。その条件は以下の通りです。

• 化学農薬の使用を極力抑え、農場に害虫の天敵を取り入れること

• 世界有数の豊かな植物区の生物多様性を保護すること

• 廃水を浄化すること

• 地球に優しいだけではなく人にも優しく、農場で働く人々の健康と安全を保障すること

 

南アフリカでは、これらの基準をクリアしたワインが増え、最終的には南アフリカ産ワインすべてにラベルを貼ることを目標としています。安くて美味しいだけでなく、環境にも配慮しているということが他国のワインとは違う新たな強みです。

 


文責:大妻女子大学4年 望月鹿乃子