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MISIA 「生物的、文化的多様性に関する国際会議」へ寄せたメッセージ

こんにちは、COP10名誉大使のMISIAです。

この度は、「International Conference on Biological and Cultural Diversity: Diversity for Development – Development for Diversity」の開催につきまして、実りある会議となりますよう、心より、お祈りいたします。

私は今年3月に名誉大使に就任してから、生物多様性に関して、専門家の方やその地域で長年保全のための活動をしている方など、さまざまな方にお会いする機会がありました。

どこに行っても、地道に活動を続けられている方々がいらっしゃり、みなさんの熱心な活動に頭が下がる思いでいっぱいです。

また、生物多様性なしには私たちの生活が成り立ちませんが、その大切な生物多様性とは、国や地域によって、実に様々な付き合い方があり、その活用は、国や地域にあわせた方法で生物多様性の価値を守り、利用することが大切だと学びました。

例えば私が住む日本では、自然の中には数えきれないほど無数の神々がくらすと考えられました。

自然の恵み全てが、神様からのプレゼントであり、私たちの祖先はそのことに感謝しながら暮らしていました。

その名残は、今も私たちの生活に息づいています。

顧みられる事が少なくなっているように思うのですが、昔のその感謝の気持ちが生物多様性保全の方法を生み出しており、私たちはもう一度、自然を敬い感謝する気持ちを、取り戻す必要があると感じています。

私はアフリカで、開発による環境破壊の結果、これまで長い間維持されてきた自然と共存した伝統的なライフスタイルが壊されてしまい、その結果、これまでの生活が出来なくなり、貧困の状況に陥ってしまうという、ケースがあることを知りました。

貧困問題、環境問題、世界で起こっている問題は、繋がりあっていることも多く、すべての人が、幸せになるために、私たちが果たさなければならないことは数多くあります。

あらゆる立場の人が、言葉や、文化的背景を超えて、理解し合い、持続可能な明日の地球を創りだすことが必要です。そのためには、本日、モントリオールに集まれられたみなさんの知識と意識、そして経験が不可欠です。

10月のCOP10まであと130日余り。ぜひ、COP10に向け、より有意義で活発な議論が展開されることを祈っています。