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MISIA:世界農業遺産国際会議記念シンポジウムへ向けたメッセージ

2013年5月29日から6月1日にかけて、石川県では世界農業遺産国際会議が開催。

その記念シンポジウムにMISIAからメッセージが届けられました。


 

太陽が輝き、雲が流れ、雨が降り、風が吹き、季節が巡る。

田んぼで泳ぐカエルは、虫を食べ、土の中のミミズは豊かな土壌を作り、

取りが大空を舞い、田畑で虫をついばみ、稲の生育を促す。

そして豊かな土壌から生まれるイネや野菜が、食卓を彩る。

 

近代化の中で生物多様性が失われつつある現代ですが、石川県には今もそんな日本の原風景があります。

 

2011年から石川県で始まったMISIAの森では、生物多様性の大切さを伝えてきました。

新緑の春、鳥が巣箱を訪れ、卵を産む。野生のフジが樹に巻きつきながら花を咲かせる。

青空がまぶしい夏に、たくさん見つけることができるセミやカブトムシ。

紅葉の秋には数えきれない種類のキノコがありました。足元のドングリからは既に芽が出始めています。

雪が降り積もる冬、森では雪の下で、春に向けた命の営みがあります。

四季折々、森がみせる美しい風景に無数の命があることを、感じてほしい。そう願っています。

 

あらゆる生きものには神様が宿っていると、私たち日本人は教わってきました。

お米の一粒一粒に感謝の気持ちを、私たちの先人は「いただきます」というコトバで表しました。

命をいただくことから、私たちの生活が生まれています。

 

先進国で初めて、石川県の能登半島と新潟の佐渡が「世界農業遺産」となりました。

能登半島の、黄金色の千枚田、豊かな海産物、新潟のトキが舞う大空。

能登と佐渡は「いただきます」のコトバがあふれる、生物多様性豊かな地域なのだと思います。

 

自然と生きること、命への感謝の気持ちを、

今こそ、「世界農業遺産」の地から日本へ、

そして世界へ、発信したいと願っています。

 

つながり、そしてめぐる命。私たちは、生物多様性の中に、生きています。

 

MISIA

 

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