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MDGs blog

【MDG8】**スタッフブログ** 企業のCSR活動 ~UNIQLO~

以前のブログ「「レイプ」の重み」で、シリアの内戦で多くの人が家を追われ、難民として生活をしていることをご紹介しました。トルコの真下に位置するシリアは、国土の多くを砂漠が占め、夏と冬の寒暖の差が激しい地域でもあります。冬には雪も積もるそうです。冬の厳しい寒さの中でシリア難民は防寒着もないまま、寒さに震えながら生活をしています。

シリアのみならず、世界には適切な服がないために、暑さや寒さなど気候の変化に対応できず、体調を崩したり、時には感染症にかかることもあります。衣類が着れるということは、オシャレのためだけではなく、人間が最低限の生活を送るために必要な「ツール」でもあります。

そんな彼らのために、私たちがある企業を通してできる支援があることを、皆さんご存知ですか?

今日、多くの日本企業が「CSR活動」と呼ばれる社会的責任としての貢献活動を行っていますが、その多くの企業の中で、私のアルバイト先でもあり、服を通して国際的な活動をしている「UNIQLO」のCSR活動を紹介します。


全商品リサイクル活動

UNIQLOでは、いらなくなったり着なくなったUNIQLOの商品をお預かりして、リユース、リサイクルを行っています。2006年に活動を開始した当初は「材料」としてのリサイクルのみを考えていたのですが、お客様からお預かりした服のほとんどがまだ着られる状態であったことから、世界中の服を必要としている人へ届ける活動を開始しました。

寄贈対象者は難民や避難民、災害被災者、妊産婦や母子など多岐に渡りますが、アフリカ大陸や中東にそのほとんどが集中しています。この冬には、日本で集められた18万着が、ヨルダンで生活するシリア難民に贈られました。

2013年の1月末の時点で、25の国や地域に6,490,976枚もの服が届けられました。UNIQLOのホームページにあるレポートでは、UNIQLOの服を着た子どもたちの笑顔がとても印象的です。

私たちからすればUNIQLO製品は安価で、いらなくなったり、少し汚れたりしたら、簡単に買い換えたり捨てたりできるものかもしれません。そんな気軽に手に入る洋服でも、難民の人からすれば生きるために必要な大事な糧なのです。


様々な支援の形

私がアルバイトとしてお店に立っているときにも、リサイクル商品を持ってきてくださるお客様がいらっしゃいますが、一方でこうしたリサイクル活動を知らない方もいらっしゃいます。しかし、このような活動があることをお伝えすると「じゃあ今度持ってきます」とおっしゃってくれる方が大半です。

必要なくて捨てるものであれば、ゴミ捨て場に持っていくのではなくて、ほんの少し足をのばして店舗に持ってきてくださるだけで、それが遠い遠い国の本当に必要としている人まで届くのです。

もし、あなたのタンスに眠っているUNIQLO製品があれば、遠い国の誰かを救うことになるかもしれません。直接的に支援することは難しくても、このように少し違ったやり方でできる支援もあることを知り、活用していくことが大切だと感じました。

●ユニクロの活動についてはこちら
http://www.uniqlo.com/jp/corp/csr.html

 


 

文責:大妻女子大学4年 矢部遥佳